ダンスは・・?  10月14日’02

 同時に日本人で二人も選ばれるなんてスゴイことですね。・・・といっても私には、どれ位スゴイことか、解らない度合いさえ分からないという感じだけれど、とにかくスゴイことですね。・・・・ノーベル物理学賞と化学賞。
 
 その内容より(どっち道解るはずもないし)、受賞されたお二人のお人柄に感じ入りました。
 田中耕一さん(“さん”などというのはおこがましいですが、でも他に・・?)の、TVに映る、困ったような、とまどったような、はにかんだような、恥ずかしそうな・・、なんともいえないお顔の表情が、とてもいいなぁ・・と思って見て、TVをいいことに?思わず微笑んでしまう、そんな感じ・・。
 おっしゃる言葉もお人柄がにじみでて・・。
 「受賞式にはダンスを踊るんだそうで、ダンスなど踊ったこともないし、妻もドレスなど着たこともないし、持ってもいないし、心配がまたふえました・・」
 「モテナイくんだったもので、女性から花束などもらったのは初めてです・・」
 「小泉総理と何を食べたのか、緊張していてお覚えていません。覚えておくべきでした・・」 etc,etc・・・。
 スゴイ権威のある賞をいただいた人なのに、こういうお言葉が出る・・というのは、やっぱりすごい人なのだーーと思ってしまいました。
 田中さんにとって、化学は畑違いで、見よう見まねでやってきて、化学の常識を知らなかったから、逆にそれがよかった・・とおっしゃられ、変人だから周りが放っておいてくれ、変人をうまく活用できた・・とも言われておられる。
 これはなかなか意味深・・。常識にとらわれない・・。普通は混ぜてはいけないものを混ぜてしまった。これは大体はただの失敗で終わらせたりしてしまうのだろうが、そこから追求して新しい発見につながったのだということらしい・・。
 周りに、変人だから・・と思わせてしまう・・。すべてお見通し・・なんですね。そう周りに思ってイタダイテ、放っておいてイタダケレバ、自分の研究に没頭できるということでしょうから・・。
 ・・・やっぱり、すごい人です。ノーベル賞をもらう人なのですから、あたりまえといえばあたりまえでしょうが・・。

 小柴教授にしては、一日11時間寝ます・・とか、パソコンに向かってトランプゲームをやっている・・とか・・。定年になる寸前に、超新星爆発(でしたか?)がおきて、ニュートリノ(ですか?)とかいう物質が大量に放出されて、その観測に成功された・・とのこと。これもまた興味深い話です。

 謙虚とか実直とか、なんというのか、奥ゆかしさみたいなものも含めて、マイナーに捉えられる場合がえてして多いような気もするけれど、それがその人の持ち味なのであれば、それがその人なのであって、いいとかわるいとかなんだかんだいうものでもない・・というように思う。
 よく日本人はおとなしいーというか、積極的じゃないとか、ユーモアがないとか・・、欠点、欠点で論うことが多いような気がするが、日本人の自然観、自然を畏怖する気持ち、共存の知恵、そこから芽生える人生観、人間性・・、実はすばらしいことなのではないだろうか・・というような気もしてくる。
 
 ノーベル賞の田中さん、授賞式でダンスを踊られるんでしょうか・・?
 

 

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