出会いそして 10月23日’10 10月も末近くなり、標高1000mのゆい農園の辺りは、朝方の気温が10度を下回ることが多くなり、一枚厚手の上着を着込まなければ寒いような日もあり、日に日に秋の深まりを感じる頃となってきました。昨年は初霜が10月12日、全面真っ白になる強い霜は10月21日でしたが、今年はまだ霜はないので、全般的には暖かいということになるのでしょうか。それでももう木々の葉はぼちぼちと色付き始め、ひとときの華やかさを見せてくれようとしています。 冬の貯蔵野菜も、まずはじゃが芋の取り込みを完了。例年通り2反歩(約600坪)に作付けし、今年はけっこうよい出来でした。除草、土寄せ作業がタイミングよくできたことや、堆肥のバランスや天候も好影響だったのかも―です。じゃが芋は冬の重要な貯蔵野菜の一つ、量が確保できて一安心というところです。 今年はさつま芋も(何しろ由井ヒロチカサンの注文で2000本の苗を植えた―)良くでき、大太りも続出で大量の収穫。低温に弱いさつま芋は、半地下の室の中に設置してある2トンの冷蔵庫ほぼ満杯に入れ、冷蔵庫の機能はほっぽって、壁付けヒ―タ―を入れ暖かくして保存している。 ちょっと多すぎない?ほどの大収穫のさつま芋なのだけれど、研修生共々計3名(もちろん私も・・です)の女性陣はそろってさつま芋大好き人間なので、これ幸いと毎日のようにせっせとさつま芋を食べ続けている。佐久楽農倶楽部の菜の花から作って圧搾絞りをした香りも味も超美味の琥珀色のなたね油で素揚げして、ちょっと塩を振りかけたぐらいで、大皿の一皿もまたたくまにたいらげてしまう。食べている当の本人たちが「よく食べるわね〜〜〜」と感心している。つられて?約?3名の男性陣もけっこう食べてはいる。「さつま芋は美容食だもんね〜」やや言い訳のように聞こえないでもないが、確かにさつま芋は、繊維質に富み、加熱しても壊れない夏ミカンなみのビタミンCが含まれ、その上カロリーは米や麦の三分の一というのだから、これは美容食、健康食といってもいいのだろうと思う。 来る寒さ厳しい冬に備えて体に蓄えておく・・とかいう計算?は微塵もないのだけれど、もしかすると自然に体がそうさせているのだろうか・・・とすれば、少なくともさつま芋モリモリの女性陣3名は冬への備えも万全!?なのかな??・・であればありがたい。なにしろゆい自然農園は冬も休まずに無農薬野菜をお届けさせていただいております。皆さまどうぞよろしくお付き合いくださいませ。 ・・・ということで(?)、2010年10月、ゆい自然農園にビッグな出来事がありました。 それは、2月に遡りますが、「長野県有機農業研究会第30回大会」が2月6日、7日にあり、テーマは「半農半X」 農業の楽しさ面白さ百姓百様を農業に関心のある人たちにも伝えようという試みで、これまでの大会の参加者記録更新の200名を超える参加者。そこにネットで見て、食べ物や他の身の回りのものが化学合成であふれている現状への疑問不安などから有機無農薬農業へも関心を寄せていた‘まな美ちゃん’が遠く神奈川から参加した。・・・そこで、お酒も回ってご機嫌になった由井ヒロチカサンが、「うちに研修に来ないか・・・」と誘ったとのこと。有機農家で研修ということも視野にあったまな美ちゃんは考えた。・・そして大会終了の数日後、電話をする。2回ほどかけたがいつも留守電・・。3回目位にようやくつながる。「ぜひお伺いしたいと思いまして・・」 その月の2月26日に、まな美ちゃんはゆい農園を訪れてくださった。初めての来園はカラフルな園芸用の長靴履きで、すでに農作業やりますモード全開。翌日早速、収穫作業やハウスでの人参蒔きつけなどをやってくれる。長男拓実との運命!の初対面は、まな美ちゃんいわく「こわい顔だった」・・の「長男の拓実です」 その後、住まいのことなど懸案事項をクリア―して、3月末から研修を開始することとなる。 拓実は、それこそ半農半Xで、週半分は看護師として老人ホームで働き、週半分は農作業を手伝うという生活だったが、食べてくださっている方々と少しでも交流ができたら・・という思いがあり、イベント会社勤務の経験もあるまな美ちゃんと相談して、「農体験交流イベント」などを一緒に企画担当していくうちにお互いの距離が縮まったようで、ごくごく自然な感じで生活も共にするようになる。拓実もそのなかで、農業を一緒にやっていく決心をし、11月末で老人ホームは退職することにしている。そしてお互いをこれからの人生のパートナーとして歩んでいくことになり、10月15日に入籍ということになりました。 若い二人がゆい自然農園の後継者として新たなスタートを切り、これから頑張っていきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 1990年、それまでの慣行栽培の農業から有機無農薬農業切り替えて、曲りなりにも皆さまのおかげでやってきてちょうど20年。若い人が農業を継いでくれるということは、親としても、また日本農業ということからも(おおげさ?)とても喜ばしいことです。 これからは社会全体が益々大変な時代になっていくような気もしますが、いつの時でも食べ物は絶対に必要不可欠なものです。二人力を合わせ協力して若い感覚も取り入れながら、有機無農薬農業の火を灯し続けていってほしいと思います。 拓実&まな美(イベント紹介の時からこのコンビ名が流布している??)の夢は大きく「世界平和」 その第一歩が「自分が幸せと思える生き方をすること」 前向きで明るく積極的なまな美ちゃんと、やや慎重でまじめ(わるいことではないですよ)な拓実、お互いのいいところもまた(長所につながる)短所も認識しながら、感謝の気持ちと共に、おそらくはでこぼこの道をいつまでも共によきパートナーとして歩んで行ってください。出会ってそして人生のパートナーに――素晴らしいことです。 CONGRATULATIONS!! |