春が来た  3月20日
’02


 春。寒い時季をエネルギーの消費を抑えて、それでも内では春への準備を
しながら耐えてきた、樹木や植物や動物や虫たちが、暖かさを感じてそれぞ
れが活動を始める。確実に今年も春が廻ってきた。少しばかり、いつもより早
い気もするけれど・・。年々早くなっているような気もしないではない。
 動物は、熊もカエルもへび(苦手・・)も皆冬眠をする。いつも思うのだけれど
本当は、人間だって冬眠するようにできてるんじゃないのかなと。寒い時に動く
のは辛いし余計エネルギーが要るような感じがするから・・。でも人間様はそう
はいかない。人間様は忙しい。生活も便利になり、昔から比べたら天国のよう
だろうに何だか忙しい
どうしてぇーといっても始まらないけど・・
 哲学者の内山節さんが信濃毎日新聞に連載しているけれど、上野村で村人
と交わって村人の気持ちになり、春になるとこれで食べ物に困らないとほっとす
るのだーと。気持ち的にー。
 何だかその感覚が解るような気がする。やっぱり農的な暮らしって、自然と密
接に関わっているからかもしれない。長年?農業をやっている身で感じるのは
春ー暖かくなってくると、さあ種を蒔かなくては・・・と自然にそうなる気持ちー。
 太陽のリズムに体が馴染んでくるというのか、元々生き物はそうなって
いるのか・・・。とにかく陽が昇り陽がさせば何だか動きたくなり土をいじりたくな
る。だから夏は朝5時から夕方7時まで畑にいても、それほど苦ではない。陽が
昇れば起きて、沈めば休む。時計が要らないような世界。そういえば内山さん
は、村の暮らしは時間が平等だーと書いていた。働く時間(という言い方
も・・?だが)、食事、睡眠・・・どの時間も平等。何だかこれも感覚的に解るー。
 もうやっぱり農的な暮らしはやめられません。・・・ね・・・
 種を蒔こう畑に〜と近くに住む江原さんが自分で歌を作って歌っているけど、
そんな感じで野菜作りを今年も楽しんでやっていけたらいいなと思っています。



 

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