居心地のいい場所・・  5月4日’02


 5月3日の夕方近く、「牧場カフェ」でバーベキューの集いがあった。
 「喜代子さんも来てー」とのお誘いで、畑仕事中断でご一緒させていただいた。
 千葉からいらっしゃったというご家族連れの方や、教会のシスターの方々、そして地元の長者原の気心の知れた面々・・というメンバー。暖かい春の陽が西に傾こうとしている頃、ワクワクと楽しく和やかな、そしてどこか静かな穏やかな時が、皆を包んでくれているような空間がそこにあった。
 子供がいて、馬がいて、女も男も老い(?)も若きも・・、若草若葉が萌える高原の大空の下で・・
 これはやはり、かなり"居心地のいい場所”にその時条件がそろったーということなのか、なにかとてもいい雰囲気だったのだ。(その時の写真を写真ギャラリーに加えさせていただきました。)

 うーんそうなのかー、原口さんたちがこれから自分たちの(今の所は移らなければならないことになっているようだ)もっと広い場所を求めて、馬を通して、人間と自然との関わりのなかで、"居心地のいい場所”をつくりたい・・といっていたのはこういうことなのかと、ちょっと解ったような感じになりました。

 また先日、フードアドバイザーの肩書きも持っておられるTさんが見えられてちょっと話をしたのですが、「ここ一年ほど"食”に関する流れがまた大きく変わってきている」という。一連のBSEや偽表示の問題、NHKの「ほんまもん」などもあっって、そのことも関連しているのかもしれないけれど、そのこととはまた別に、"食”の安全性という方向への流れが、ここ一年でまたほんとうに大きくなってきているのを感じるという。「有機農業をやっている身としてはそれはうれしいことだわー」「実際に行動に移すかどうかはまだという人も、ほとんどの人はそう感じているのよね。」
 ほんとにそうだ、"食"の安全性を求めるということは、健康に生活するということのみならず、子供たちー心配なのは、ほんとに、それこそおそらく、ますます厳しくなるであろうこれからを生きる子供たちのことを思うこと、そして自然が荒れ、壊されていくことなどを、身をもって感じ憂い考えていくことに他ならないのだ。ほとんどの人がそう感じているはずだ。(なんて強調したりして・・)
 「そんなふうに感じている人の"○”が全部あわさらなくても重なるところで、つながっていけたらいいよね。」と話が進んで、Tさん、「食農教育なんて考えていらっしゃらない?」という。「やっぱり子供たちが実際に農に触れてみて体験するっていうことが大事なのではとおもうのよね。」
 確かにそれは大事なことだ。原口さんの構想のなかにそのことも含まれているようだし、ゆい自然農園でも子供たちのそんな方向を、有機農業を通してやっていけたらいいことだろうなと思う。
 そんなことも頭に入れて、ゆい自然農園も少しでも"居心地のいい場所”にしていけたらなーと思ったことでした。

 
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