車座集会   11月16日’02        <その後は文末に・・・>

 行ってきました!田中康夫知事のあの!車座集会
(ちょっとミーハー・・・? !)
 今日は風もないし暖か。いろいろ畑の取り入れも残っており、寒い日の多いこの時季、こういう日に畑の仕事を目一杯やれば捗るしもったいないような日だ。寒い日に外で仕事をするのはやっぱりね・・敬遠したいものですから・・。
 だが、望月町に‘あの’? 田中康夫知事が来て車座集会を行うとあれば、これは行ってみなくてはならねべ(このニュアンスが方言ならではでないベカ・・。長野の方言ではありませんが・・)ということで、昼食もそこそこに1時からの集会に早々と駆けつけたのです。啓盟さんは「知事に名刺を渡すんだ・・」と名刺をポケットに入れて、なにやらめずらしく?ずいぶんはりきって出かけたのでした・・。
 啓盟さんは案の定?着くやいなや、わざわざ最前列のまん前に席をとって座るではないかー、私は「いったい何考えてるのー」ってもんで、もはや?ついていけずちょっと隅の方の席に座る。

 知事はこの集会が始まる前に、望月の懸案の道路や保育所などを廻ったそうで、集会はきっかり1時に開会。
 手袋をはめていらして、持病?のアトピーで、手が出血するぐらいになって、“長野県産”の絹の手袋を汚れが目立たないように紅茶で染めてはめているとのこと。断食道場とかに行って、野菜ジュースのみで4.5Kgやせたのだそうですが、その道場は「私と考え方を異にするどっかの知事さんが来られたとかでその方のポスターがべたべた張ってあって閉口でしたけどね・・。そのストレスでやせたのかもしれないけど・・」とかおっしゃられ、笑いをさそっておられましたが。
 
 そしてそして(・・ってそんなおおげさなことでもないか・・)、啓盟さんが質問しました。
 「望月町で有機農業をやっている由井といいます」と言うと、「あれない・・」とか言ながらポケットをごそごそしてやおら名刺を取り出し、最前列なのでそのまま知事に名刺を手渡す。場内ちょっと笑い・・という感じ。
 で肝心の質問内容は、 一つは、「都会からの青年がうちで研修して2名新規就農して今農業に取り組んでいるが、農地を取得したり家を建てたいというときに、保証人をたてて交渉しても農協などの窓口で受け付けてもらえない。資金制度はいろいろあるのだが必要としている若い人が利用できない。そこを県でも便宜をしてもらえないか。」ということ。
 二つ目は、「農業の形態も環境保全型の農業を(ドイツのような・・とか言ってましたが・・)目指すべきではないだろうかと思うがどうでしょうか」というようなこと。
 そして最後にちゃんと!?忘れずに望月の宣伝。「望月には春日温泉がありますが、とてもいい湯でアトピーにもいいですからぜひこのあと入っていってください。循環じゃないですからお湯もたっぷりですから・・。」 ーーこれには場内から拍手と笑い。
 やや?緊張してマイクを通す声がちょっとふるえているのもご愛嬌?でしたが、一つ一つの質問に丁寧に答えてくださる田中知事、この質問にも丁寧に答えてくださり、「月曜に担当の農政の係りから由井さんに(名前を呼ぶ・・というのがまたミソ!?ですねー)お電話をさしあげるように言います」とのことで、これが本当は本来なのでしょうが、なんだか恐縮です・・というような感じさえしたことでした。(電話くるのかな・・?)
 若い人達がIターンで都会から来て農業を始めたりということについては、基本的には支援体制をとりたいと思っている。資金などについてもいろいろとあるはずで、有機農業だからだめだとかということでもないと思うが・・。農業形態については、アメリカ型ではなくヨーロッパ型に近いようなかたちをめざすべきだと思う。・・・というようなことでした。体験型のオーナー制のようなことも考えてもいいのでは、また実際に森林の整備管理などでそのようなことを実行しようとしている・・ということ。また長野県の特産品をアピールしていくような施策を実行していこうとしているところだーというようなことも言っておりました。

 市町村の合併などについても、地域のローカルな独自の文化が消えていくような合併ではよくないと思う。合併を望まないという市町村の支援体制を整えているところです・・というようなことでした。立科町(人口8000人ほど)の町長の「国と住民との狭間でせめられているようで困っている。これはまるで兵糧攻めにあっているようだ。下水道の事業などで借金をしたくてしたんじゃない、させられたんだ。小さい町や村はなくてもいいってどういうことだ・・。」というような本音!?のお話にはなんだか納得でごもっともみたいに感じたのですが、知事に「立科も支援室(だったかな?)にどうですか・・」と言われて「いやー」とか渋ったのには笑ってしまいましたが・・。
 望月町(人口1万人ほど)の吉川町長(東京都のご出身で、前は社会教育の分野で働いておられました。)は、「町の7割は森林。森林は水の保全や浄化などに役立ち大切な資源だ。守り育てていくことをこれからも考えていきたい」というようなことを言われ、そうだなァ・・と共感でした。
 
 全体的に田中知事は、国の方針や今までのやり方などにただ従うというようなことではなく、見直していくところは積極的に見直していくーということのようで、いろいろな調査検討会のようなものを作られているということでした。

 やっぱりこれは、直接知事の意見や考えをお聞きできるのですから、意義のあることだと思います。お話がよどみなく、時折脱線!?するのもなかなか楽しかったですし・・。
 でも長野県は公債の比率など全国で下から二番目に苦しい県で、このままいけばあと二年ほどで基金も底をつき、財政再建団体になるということでしたから、大変な現状です・・。
 
 啓盟さんはしっかりと、保育園児の描いた絵が印刷された“知事の名刺”をゲットしていました・・。その際、質問をしたからでしょうか、知事のほうから握手を求められたと、なんだか喜んでおりましたが・・。
 3時の終了予定が1時間ほども延長の4時頃の終了でした。

  その後1 田中知事が約束された電話が、19日の夕方、政策秘書室の丸山さんからあ
       りました。啓盟さんがけっこう話をしていましたが、「検討する」とのことだった
       そうです・・。

  その後2 その翌々日の21日には、農林技術課の倉石さんより電話があり、「直接伺っ
       てお話を聞きたい」・・ということで、昼間は野菜の取り込みで忙しいからと、
        なんとなんと!?25日の夜6時に直接いらしてくださることになりました。
         ※これには布石があったようです。長野県有機農業研究会で県の担当者
           と(倉石さんも同席)懇談を持ったという経緯があったのでした。

  その後3 25日、約束の午後6時5分前に、県庁農政部の参事兼農業技術課長の坂口
       さん、農業金融係長の宮崎さん、主査の倉石さんがお見えになられる。
        こちらの農業者の仲間で、新規に就農している4名も加わり、資金のことや
       環境保全型農業などについて話をする。
        直接出向いてくださるなどどいうことは今まで考えてもみなかった画期的な
       ことで、とても意味のあることだと思う。本当はこういうことが当たり前のように
       なればいいのかもしれない。


   

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