まさか・・   7月28日’02

 まさか、どうしてそんなことに、理不尽、あまりにも酷い・・・・。
 先日、有機農家の知り合いの方が、横転したトラクターの下敷きになって、2002年7月の暑い日、・・亡くなられた。53歳の若さで、突然なあまりにも衝撃的な最期に、どんな言葉も虚しい気がします。
 理論家の方で、有機農業を一つの運動ととらえておられたようでしたから、これからも活躍の場が多いにあったことでしょうに、同じ有機農業をやっている者としてとても残念な思いがします。そんな優秀な方が、どうしてこんな亡くなり方をしなくてはならないのか、世の中ほんとうに理不尽としかいいようがありません。
 生まれるということは、それはまたいつか確実に死を迎えることなのだけれども、あまりにも衝撃的な最期に、その方を知っている多くの人にとって、2002年の夏は特別な思いで心に刻まれることでしょう。

 考えてみれば、明日も同じようにあり、次の日も・・というのは、暗黙の了解のようにそうあるものと思っているけれども、明日何が起こるかーなんていうことは、ほんとうは誰にもわからない。特別なことがおこる確率はそれは確かに極小さいけれど、明日何が起こるかわからないーというのがこの不確かな命でもあるのだなと改めて思ったりしている。
 
            いのちが 一番大切だと
            思っていたころ
            生きるのが 苦しかった

              いのちより大切なものが
              あると知った日
              生きているのが
               嬉しかった            
 
 紫のおだまきの絵に書かれた星野富弘さんの詩がなぜか心に残っている。                  合掌